企業トップや上司から、他部門との連携の重要性について話しを聞いたことはありませんか?そして、これはビジネス書でもよく取り上げられる話題です。
企業の多くの幹部たちは、従業員が垣根を超えて助け合うために、部門間の壁を取り壊す必要性を認識しています。しかし、それを実行するのに大変苦戦しています。
その理由は簡単です、それは恐ろしいほど難しいからです。
今回は、【組織における部門間の壁】を取り壊すためのヒントとなる記事を紹介します。
(引用:Harvard Business Review2019、著者トロント大学Tiziana教授ら)
結論として、下記の3つの対策を行う
✔会議にて質問が活発に行われる環境
✔他部署の人間の立場で物事を考える
✔社員の視野を広げる能力開発を提供
職場での優先順位は何か?
職場でのあなたの周りの人間関係を考えた場合、まずはあなたにレポートする人がいます、あるいはあながレポートする人。
そして、あたなと何らかの方法で接する他部署、部門あるいは他国にある支社のことを考えてみてください。あなたの日常業務にどの関係が、最優先されるものでしょうか?
Tiziana教授らが各国企業のマネジャー、エンジニア、営業マンやコンサルタントに質問したことがあります。手にする答えはいつも一緒でした。それは、縦の人間関係です。
一方で、顧客に対する価値を創造するためには、どの関係が本も重要であるかと問う時は、答えはいつも逆になります。そうです、横の人間関係です。
今日、革新や事業開発の機会の大部分は、部門、事務所や組織間のやり取りの中に横たわっています。手短に言えば、企業が発展のために奮闘している、多くの顧客が欲しがっている統合された解決策は、横の連携を必要とする。
横のチームワークの価値は、広く認識されています。補足的な専門知識を持つ同僚を見つけるために、部門外へのアプローチを行える従業員は、より学び、販売し、スキルをより早く取得する傾向にあります。
ハーバード大学のHeidi Gardner氏は、より垣根を超えた連携を持つ企業は顧客の忠誠心や高い利益を達成すること気づきました。イノベーションは、猛烈なスピードで、ますます異分野間の連携、デジタル変革事業に依存し始めているのです。
グローバリゼーションは更に、国境を越えて働く人を必要としていきます。部門間を超えてプロジェクトを率いることができる幹部の需要は増加し続けるのです。
数十社におよぶ企業と数百人の幹部とマネジャーに実施したTiziana教授らのコンサル業務と研究では、横の連携の必要性と、難しさ感じていることを表しました。
その時、ある会計事務所の上層部はこのように話しをしています。
部門を超えた統合を求めて、大きなプロジェクトに注力すべきことに、疑いの余地はない。それは、一番独創的な価値が開発される場所であるから。だが、私たちのほとんどは部門内で取り組むことのできる小さなプロジェクトに束縛されている。そして、その現状を簡単に例えるなら。大きな魚を捕まえるためには、より遠く泳ぐべきだ。だが、あなたの池で泳ぐ方がより簡単で、小さな魚をたくさん捕まえることができる。
部門間の壁を壊す一つの方法は、正式な組織構造を再考することです、しかしそのアプローチは限定的となります。費用が高く、混乱を招き、進行が遅いためです。
更に悪いことに、新たな組織はどれも、いくつかの問題は解決しますが、あらたな問題を引き起こします。従って、私たちは境界線の行き来を促進するような、活動を見つけることに、力を置くべきなのです。
人は自分が置かれている組織の中で専門知識を見つけ調べたり、異なる考えをもつ同僚と、よりうまく働くために、トレーニングにより改善することができます。
部門間で、効果的に作業するための重要な課題は、”簡潔に”です。他部門や関連部署の人について学ぶということです。ただし、簡潔というのは、簡単という意味ではありません。
人間は、自分と全く異なる考えを持つ人と関係を持ち、理解するのにいつも苦しむのです。
企業のリーダーたちは、個人と組織レベルの両方で、この課題を困難を克服するために、従業員の能力を開発する必要があります。
それはトレーニングを与え、効果的な作業を可能にするための4つの習慣をサポートすることを意味します。以下に、紹介します。
文化を取り壊す人を育て、配置する
幸いなことに、ほとんどの企業内には、すでに部門間での協業が得意な人がいます。彼らは普段、複数の部門や、機能、領域に及ぶ経験や関係をもっており、非公式に部門間を結びつける役割として機能しています。私たちはこういった人たちを文化ブローカーと呼んでいる。
グローバルな2,000チーム以上を対象とした調査では、文化ブローカーを含む多様チームでは、含まないチームに比べてかなりパフォーマンスが良かったと報告がありました。企業はこういった人を見つけ、彼らの力を増加させるためのサポートを行うべきなのです。
そして、文化ブローカーは部門間を超えた作業にて、部門間のブリッジあるいは、部門間の接着剤として機能し、壁を超えての連携を強めるのです。
会議にて多くの質問を促す
多くの質問なしでは、部門間を超えて作業を行うのは、ほとんど不可能です。質問が重要な理由は、一方の組織で当たり前に捉え、理解されていることが、他の組織にいる人にとっては、必ずしもそうではないからです。
1,000人以上の中間層マネジャーを対象に大手銀行にて実施されたある研究では、部門間を超えての作業では、好奇心の価値を強調しています。
高いレベルの好奇心を持つマネジャーは、企業にて接続が絶たれた範囲に及んでもネットワークを構築する可能性が高いのです。しかし、私たち全員は、出世のはしごを上がるにつれて、質問を聞く重要な習慣を忘れてしまうことに、脆弱です。
更に悪いことに、無能や弱いと思われたくない恐怖心から人は、分からない時でも、質問を避けるかもしれません。
企業のリーダーたちは、二つの重要なやり方で質問を奨励することができます。
自らロールモデルになること。リーダーたちが他の人がの考えや理解に対して、質問をす通して興味を示した時に、驚くような効果があるのです。それは、彼らの組織内において、同じような行動をとることを促進するのです。(この場合、質問する人が増える)
二つ目は、従業員に質問方法の技術を教えることです。トレーニングを行うことで、従業員が行う質問の頻度と範囲を拡大することができます。
これらのやり方で、従業員の好奇心を再活性化するのです。
あたなたが単に、質問だけを繰り返すのなら、そのような尋問行為は新たな視点の発展を促進するよりも、むしろ抑制するので、気をつけて下さい。
ある書籍では、質問を行うことは、生産的作業の秘訣だが、質問は相手の考えを理解したいという前提で、真の興味により生まれなければならないと言っています。
他人視点で、考えるようにする
企業のリーダーは単に、異なる組織の考えや習慣について、従業員に好奇心を持たせ、て質問するように、促すべきではありません。
リーダーたちは、異なる人の視点で活発的に物事を考えるよう従業員を促進すべきです。異なる組織のグループは同じやり方で物事を見ていないのです。
多くの調査では、一貫してこれが部門間の作業において誤解を招くと示しているため、従業員が他人の立場で考え方を学べれるよう、サポートすることが必要不可欠なのです。
ある成功しているチームのリーダーたちは、他人の視点を推測するためにずば抜けた才能を持っていました。
このリーダーたちは、彼らのチームメートと、複数の言語を使って話すことができたのです。また、多様なチームのメンバーがより積極的に他者の視点を理解する時、情報の共有のプラス効果を強化し、チームの創造性を増加させたのです。
そして、こういった行動を促進させる文化を創造するのは、最高幹部たちの責任です。
ある心理研究では、多くの人は他人の視点を理解する能力があるが、滅多に、その必要性の動機づけがされないとあります。
社員の視点を広げる
彼らがどこにいるか分からなければ、あなたは部門間で指揮をすることはできません。
多くの組織は、つい従業員が置かれている部署や課内など一番近い環境に注力させr、部門間の外側決して見ないよう、促進することがあります。
もし従業員が遠くのネットワークまで見渡すことができたら、従業員が手に入れることができたであろう潜在的な先見の目を見逃すことになるのです。
リーダーたちが従業員のため、機会を創出し、彼らの視野を組織内外にて広げる方法を紹介します。
- プロジェクトを行う場合、多様なグループから各従業員を選抜し参加させること
組織を超えた横断型チームはで、様々な専門知識を発見する機会を従業員に与えることができます。そして、各自がどのようにつながっているのか把握し、価値ある協業を可能にするための社内知識ネットワークを結び繋げるのです。
- 遠くのネットワークを模索するよう従業員を駆り立てる
従業員は企業外の専門知識を利用するよう、背中を押される必要がある。人の知識の領域はサイエンス、テクノロジー、ビジネス、地理、政治、歴史、人文科学や美術に渡ります。この中でのやり取りは新たなビジネス機会を創出することができます。
そして、革新的な製品を作ることができるのです。
あとがき
今日の経済では、皆が、組織の多様化する知識を結合するための新たなやり方が、継続する価値を創造するための、必勝法であると分かっています。
ただ、従業員が、部門間の壁を超えてお互いが生産的に働くための機会や手段をがなければ、それを達成することはできないのです。
横の連携の可能性を引き出すには、リーダーたちが、従業員を学習するよう準備させ、文化的、物理的な壁の向こうにある組織と関係を持たせることです。
学習を始める機会の場として世界最大級のオンライン学習サイトUdemyなどがあります。
最後までお読いただきありがとうございました。