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【トップ企業の女性CEO】いくら稼いでいるのか

優秀な女性の社員を考えると、女性CEOの人数はまだ不釣り合いな気がします。一方で、女性がCEOになると、給与体系は驚くほど巨額となります。

Equilarが行った最近の役員報酬の調査では、女性CEOの報酬額は平均で23.1百万ドルと、なんと男性CEOの16百万ドルに比べて44%近くも多いことが分かりました。

企業名
(ティッカー)
社長名 報酬金額 増減 Equilar
2017
ランキング
Oracle (ORCL) Safra A. Catz $40,943,812 -23% 5
Hewlett Packard Enterprise (HPE) Margaret C. Whitman $32,935,138 93% 6
International Business Machines (IBM) Virginia M. Rometty $32,307,434 63% 8
Pepsico (PEP) Indra K. Nooyi $25,168,597 13% 10
General Dynamics (GD) Phebe N. Novakovic $21,202,838 4% 15
Lockheed Martin (LMT) Marillyn A. Hewson $19,422,118 -4% 19
Mondelez International (MDLZ) Irene B. Rosenfeld $15,840,326 -13% 43
Duke Energy (DUK) Lynn J. Good $13,458,982 26% 62
Progressive (PGR) Susan P. Griffith $6,864,146 n/a 94
女性 CEO
平均
$23,127,043
男性 CEO
平均
$15,978,149

またCatalyst の調査によると、2020年3月時点でS&P 500の企業の内、女性CEOは30名(6%)となっており、男性CEOが多数を占めています。

サフラ・キャッツ;CEO, オラクル社

共同設立者のラリーエリソンがCEOから退き、会長および 最高技術責任者になるため、当時CFOであったキャッツは、2014年にCEOに任命されました。

この巨大企業は、彼女のリーダーシップのもと、過去5年間で85もの企業買収を積極的に行いました。

女性CEOで一番稼いでいるキャッツの報酬は2016年に40百万ドルです。2015年の53百万ドルにくらべて23%減少しました。

2015年の彼女の報酬の内、27百万ドルは株式報酬、24百万ドルはストックオプションとなっています。基本給は950,000ドル/年ですが、現金によるボーナス支給はありませんでした。

また、キャッツは、スタンフォード大学院のビジネススクールで教鞭を執っています。2016年の最も力がある女性トップ10にランクしています。

いわゆる天才ですね。

メアリー・バーラ;CEO, ジェネラルモーターズ社

フォーチュンマガジンで、最も力のある女性に選出されました。ジェネラルモーターズ社で初の女性CEOです。また、アメリカの自動車業界において、初めての女性CEOとなります

同時に彼女は、同社で3番目に大きな個人株主です。

連邦破産法第11章、チャプター・イレブンを適応した2011年以降、同社の利益を好転させた功績のあるダン・アカーソンから引き継ぎ、2014年にCEOになりました。

以降、バーラの影響力と伴に、同社は成長を遂げました。

昨年、彼女はトランプ大統領の戦略方針フォーラムの3人の女性メンバーの内の一人に選出されました。

この大企業を率いるバーラの2015年の報酬は、基本給の1.75百万ドルおよびボーナス3百万ドルを含む28.6百万ドルでした。

また、成果報酬11百万ドルと株式報酬で12百万ドルを与えられました。

インドラ・ヌーイ;CEO,ペプシコ社

ヌーイは、早くから主要なグローバル企業の女性CEOとなった一人です。

10年以上、同社の重要ポストで活躍してきました。そして、2006年にCEOの座に就いたのです。それにより、株価が73%上昇しました。

彼女は同社のベテラン社員であり、CFOのポストにも就いていました。

ヌーイのリーダーシップのもと、主にソーダを扱っていたこの企業は、食品やマウンテンデューやフリトレーなど幅広く飲料を扱うようになりました。

また、ネイキッドジュースなど健康的なオプションも拡大しています。

そして多角化戦略が功を奏し、昨年、ソーダの売上は同社全体の売上の25%以下になったと報告しています。

ヌーイの報酬は2016年、25百万ドルとなり前年に比べて13%アップしました。2015年の報酬では、彼女の給与体系で一番大きな額を占めるボーナスが13百万ドルでした。

次に、株式報酬の6.25百万ドルです。また、1.6百万ドルの給与と370,000ドルの手当があります。

彼女はトランプ大統領のCEOフォーラムのメンバーであり、今までトランプ大統領の女性発言について、口を挟んだことはありませんでした。

ところが、昨年トランプ大統領の女性への対応に、ついに苦言をコメントしたのです。

堪忍袋の緒が切れたのでしょう。お金の縁は切れそうにないので、全く問題なさそうです。

 マリリン・ヒューソン;CEO, ロッキード・マーティン社

ヒューソンは、2013年よりこの航空機・宇宙船や軍需関連の開発製造会社である同社のCEOを務めています。

興味深かったのは、彼女がCEOになって以降、株価が196%上昇したことです。

同社は2015年11月に90億ドルでSikorsky社を買収しましたが、この指揮をとっていたのがヒューソンです。

そして、彼女は十分な見返りを得ました。2016年給与とボーナスで19百万ドルの報酬を手にしました。前年に比べ4%減となります。

2015年は約9百万ドルを複数のオプションから受け取りました。

昨年、同社が製造するF-35 jetsの価格が高いと トランプ大統領のツイートにより、非難を浴びせられ、直ちにコストを下げて対応しています。

バージニア・ロメッティ;CEO、IBM社

ロメッティは1981年にIBM社に入社しました。31年後、CEOに任命されたのです。13,228の同社株式を所有する個人大株主の一人です。

2016年四半期に売上見込みを達成しましたが、それ以降19四半期連続で売上げが減少しています。しかし、彼女は次の4年で25,000人を新たに雇うと発表しました。

ロメッティはIBM社をワトソンの技術を使用し、クラウドコンピューター、ブロックチェーン、AIなどの分野に挑戦することでイノベーションを牽引してきました。

トランプアドバイザリーフォーラムの女性CEOメンバーですが、たびたび高額な報酬に非難を浴びています。彼女の報酬は2016年、32百万ドルで前年比63%増でした。

2015年は12.9百万ドルの株式報酬と1.5百万ドルの給与、4.5百万ドルのボーナスとなっています。

日本では2016年9月時点で上場企業3,525社のうち女性が社長を務める企業はわずか6%の24社となります。

ともて残念な数字です。この結果が日本の成長を妨害している要因とも思えます。今後、ますますグローバル化が進み、海外で働く機会も多くなります。

女性の方は、今から海外企業で働けるよう準備を行いキャリアを積んでくだい。

最後までお読みいただきありがとうございました。