私は日本で某企業に十数年勤務した後、2009年に仕事を退職しアメリカに移住しました。
当時は国内営業にて経験を積んだ後、本社に移動し海外顧客の担当となりました。しかし、日本の顧客を担当していた時に比べると、思うように交渉が進まず自分の不甲斐なさを感じる日々が続いていました。
今後ますますグローバル化の波が押し寄せる、海外で戦える力をつけないといけない、そう強く考えるようになりました。
今後の自分のキャリアや同僚のこと含めいろいろ、悩んだあげく、最終的に移住を決意。
30歳を過ぎ、最後のチャンスかもしれないという危機感が背中を後押ししました。
私の場合、グリーンカードを取得し、アメリカに妻の実家があったという条件が揃っての移住でしたが、今後アメリカに住みたいと考えている方に、引っ越し、アメリカ生活準備、就職までの流れを実体験と伴に、お伝えしたいと思います。
アメリカ移住に向けて意識したこと
✔引っ越し費用は安く抑える
✔最初の6か月は新生活の準備期間
✔英語力は必須、勉強し続けること
引っ越し準備
引っ越し代は費用がかかるので、できるだけ身軽にしました。私の場合、荷物の送付は郵便局の国際郵便EMSを使用しました。ヤマト、DHL、FedExなどがありますが、価格が安いEMSを選びました。
料金は重量に比例するので、テレビ、冷蔵庫、本棚、机、椅子など大きく、重いものはすべて廃棄です。運ぶよりアメリカで買った方が安く済みます。
EMS用の箱を郵便局でもらい、そこに詰めれるだけものを詰めこみました。当時は、妻と息子の3人家族でしたが、合計20箱ほどで、全ての荷物を梱包することができました。
更にEMSでも航空便、エコノミー航空(SAL)便、船便とありますが、一番低価格な船便を選びました。ただし、荷物到着まで1-3ヵ月ほどかかりるので、引っ越しの数ヶ月前から妻の実家に徐々にものを送り始めました。
自腹での引っ越しだったので費用には気を使いましたが、出費はかなり抑えることができました。EMS国際便の合計金額は20万円ほどで済みました。
料金表のリンク;https://www.post.japanpost.jp/int/charge/list/ems2.html
ただし、損害や紛失の可能性もゼロではありませんので、ご自身で損害賠償制度を確認ください。ちなみに、私は1箱紛失し、届きませんでした。
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/service/damage.html
アメリカ引っ越しの前日に、住んでいたマンションを大家に明け渡しました。回収業者を利用し、粗大ごみもすべて処理。そして日本最終日の夜は実家に泊まる。翌日、成田空港移動し、フライトに無事搭乗。
実家が東京近郊であったというのも、引っ越しをする上で負担が減り助かりました。
アメリカでの生活
妻の実家に居候うさせてもらえるのは、非常にありがたかったですが、長居もできないため、仕事を見つけることを優先に生活を考えました。
まずは現地の市役所でグリーンカードを正式に受取り、就職で弊害となるビザの壁をなくしました。語学力を鍛えるため、午前中は語学学校に通いました。
いろいろ探せば、無料のところもありますが、カリキュラムのレベルは落ちるので、余裕があればお金を払って語学学校に行った方が効果は高いです。
現地に友人を作り、英語を使う環境を増やすることです。男性であれば、バスケ、野球、アメフトなどのスポーツを知っていれば会話のネタとして使いやすいです。
そして、車の免許証を取得しました。最初は国際免許にて運転できますが、有効期限は一年のみです。また現地の免許証は身分証明書として使えるなど、いろいろな場面で必要になるので、すぐに免許証を取得した方がいいでしょう。
日本での運転経験があり、教習を受ける必要がない場合、ウェブサイトから必要な手続きを確認し、最寄りの自動車学校に行きます。まずは、筆記試験と視力検査を行います。筆記試験は、日本と交通ルールが多少ことなることや、独特の標識やサインがあるので勉強しときましょう。
コンピューターの画面にて、問題を解いていきます。問題数は100問以上あります。答えは選択方式です。問題分は当然英語なので、理解できないと正しい答えを得らべません。
参考問題;http://www.newdriver.com/writtentest/
車の購入も早い方がいいです。スーパーの買い物など移動手段がないと、生活も不便のままになります。クレッグリストなどからも購入はできますが、詐欺も多いので正規ディーラーで購入した方がいいです。
私が車を購入した時は、平日や土曜のオープン時に行くと、セールスマンがしつこいので、日曜の閉まっている時に行き、車をゆっくり見て候補を決める。そして、翌日に購入に行くというイメージで回りました。
購入時は試乗をしっかりして、変な交渉がないか十分確認ください。価格交渉は必ず行い、できるだけ値引きしてもらえるよう、粘ってください。
私の場合、納車は当日でした。
リクルート企業に登録
アメリカには日本人を対象にした就職サイトが多数存在します。リクルーターは日本人であり、割と親切に対応してくれます。
履歴書を英語で作成し登録します。事前に履歴書はネイティブの人にチェックしてもらいましょう。誤字脱字があっては、問題です。できれば、専門の人に履歴書を見てもらうべきです。
履歴書を送ればリクルーターから返信がきます。後日、電話やスカイプにて面談を行い、職歴や経験など質問されます。また、英語の力を確認するため、次の質問を英語で答えてください、というようなことも言われますので、準備はしっかり整えてください。
リクルーターが、適材な人材と判断した場合、求人があれば随時、連絡が来るようになります。ただし、ビザのステータスや英語力により限られてきますので、何を一番の優先とするかはしっかりと決めといてください。
仮に英語がネイティブクラスであれば、現地リクルート企業に登録した方が求人は圧倒的に多いでしょう。一般的に日本企業の現地採用(アメリカ)よりも給料や待遇は上です。
企業から面接の依頼が来た場合、場所が近くでない限り最初の面接は電話かスカイプが多いです。第一次面接が通れば、次に本社にて最終面接となります。
それなりの企業であれば、本社までの交通費や宿泊費を負担してもらえます。日本同様にしっかりと身なりを整え、面接に臨みましょう。
職場が他州や遠距離で、引越が必要となる場合、会社がその費用を負担してくれるのかなども事前に分かるので、必ず確認ください。
後日、企業から採用の通知があり、正式に承諾することで晴れて採用となります。
私は運も良く、日本企業から3件、アメリカ企業から1件の求人の機会を得ることができました。日本企業では、自動車関連の部材を扱う営業職の求人が割と多いと感じました。
トヨタや本田など自動車メーカーのアメリカ生産拠点に、日本人が派遣されているため、部材メーカーの担当者も日本人である方が、コミュニケーションを取りやすいメリットがあるのです。
就職さえ決めれば、あとはあなた次第。ただし、アメリカは異国の地、職場でのやり方を間違えれば大変な目に合うこともあるので、しばらくは気を抜かないようにしてください。