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【学習する文化】組織に根付かせるには

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強い組織を作るために、継続的な学習は欠かせません。今や、勉強は学生時代だけでなく、生涯続けるものと言われています。競争社会で勝ちに抜く、生き残るためには創造が必要です。

また、学習を続けている人とそうでない人では、数十年後に明らかな差がでてきます。地頭が良くても、知識を武器として持ってる人には勝てなくなってきます。

若いころ優秀だった人が、思ったより成長しなかったということを目にしたことはありませんか。逆にあまり目立たなかった人が、著しく成長したという話しもよく聞きます。

まさしく、学習の差が生んだ事実だと思います。学習のキーの一つに、人が持つ好奇心があります。今回は、Harvard Business Reviewの”学習する文化”をみていきます。

学習する文化を作るための3つのキー

✔従業員が学習できる環境の構築

✔建設的なフィードバックを与える

✔知的好奇心旺盛な人財を採用する

学習する文化の重要性

テクノロジーは全ての業界や生きる場所に破壊を起こします。働く職場も例外ではありません。デジタル革命での、キャリアへの影響の一つは人間の専門知識の需要へのシフトです。

例えば、ビジネス特化型のSNSであるLINKEDiNの人材リサーチでは、今日、最も需要があるスキルの半分は、3年前にはリストにさえ載っていなかったものと説明しています。

つまり、人間の新たな専門知識が、職を生み、キャリアを形成してくということです。
何もしないと、現在のスキルはどんどん陳腐化します。

結果として、企業に雇用されるためのスキルセットに順応すべく、すぐに学びたいと思う欲求、知的好奇心や学習能力は重要とされます。

通常、あなたが知っていることと、学ぶかもしれない事柄は関係性が低いです。また、そもそも質問に対する答えを知っていることは、正しい質問をするより重要性が低いです。質問をして新たなことを学ぶ方が重要なのです。

特に驚きもしませんが、グーグル、アメリカンエクスプレス、世界最大のヘッジファンドブリッジウォーター・アソシエーツは学習を人事管理システムの不可欠な部分としています。

Bersinレポートは次の点を指摘しています。ビジネスへの影響について、単一の一番大きな推進力は、組織の学習文化の強みである。

しかしながら、CEB社によって定義づけられた本当の学習文化である、”知識に向けて独立した探求と開かれた考え方や、ミッションや組織のゴールに向けられた共有の学習をサポートする文化”は規範というよりは、まだ例外です。

つまり学習の文化は重要と分かりながらも、実現するのは簡単ではないということです。

その証拠に、最近の研究では、組織の10%のみが、実際の学習文化を創造するためのマネジメントをしたとの報告があります。そして従業員のわずか20%が仕事で効果的な学習行動を証明しています。

Bersinの研究では、かなり詳細な学習文化の課題を検証しています。そして、効果的に学習するため、従業員の要望を育んだ企業は、少なくとも30%は長期に渡り、彼らの業界でマーケットリーダーになる傾向が強いという結果がでています。

学習する文化を企業に根付かせるには、企業がしっかりと環境を提供するなど、従業員へのサポートがキーとなります。

次の4ステップは、組織やチームが学習文化を創造するためのサポートとなる、科学的根拠をベースにした助言です。

継続的な学習への見返り

企業が従業員の気を引くような正規な報酬システムを実際に設置しない限り、チームや組織文化に意図的な変化を引き起こすのは不可能です。

そして、その報酬が効果的でない限り、企業が変化を成し遂げる保証はどこにもありません。

残念なことに、マネジャーは学習の重要性を少なくとも理屈では分かっていても、ほとんどの場合、企業の短期的な成果やパフォーマンスを強化することに興味を示します。

この考えは、学習文化の敵です。パフォーマンスは従業員が学ぼうとしない時が一番高いと言っているようなものです。

同じように、マネジャーから効率性と生産性を最大限にするよう指示された時、従業員は学習のための時間やスペースを見つけるのが難しくなります。

700以上の組織を検証したBersinレポートでは、平均的な従業員は一週間に正式に学習できる時間は24分のみとあります。

従業員がもつ好奇心に対して、何らかの見返りを与えるということは、学習や能力開発への努力を示した従業員を称賛する効果だけではなく、

はっきりと異議を申し立てたり、意見を言うことが奨励されている場では、批判的な発言を助長する風土を作ります。それが組織内に不協和音を作り出す状況でもです。

特に企業が組織に対して革新的な何かを作り出させたいのなら、批判的な発言というのは、重要となります。

社長の周りにあつまる役員たちをYESマンで固めた時点で、その企業にイノベーションが生まれる可能性はないといってもいかも知れません。

有意義で建設的なフィードバック

今日、多くの組織は、人の強みにおいて能力開発のサポートや、欠陥や弱みを言う代わりに、婉曲した表現で”これは機会”であると言う。

このような気分がいいアプローチをマネジメントに行うことに焦点を充て、否定的なフィードバックの価値を忘れています。

自分の可能性に満足していたり、限界を知らなかったり、、不当に楽しんでいるだけなら、状況を改善するのは難しいです。

従業員のパフォーマンスを改善するベストな方法の一つは、間違いを指摘することです。マネジャーはたびたびこういった難しい会話を避けるので、最終的に否定的なフィードバックより、肯定的なフィードバックが多くなります。

好奇心と学習という観点で言うと、これは特に問題です。というのも、好奇心を生み出す一番の方法は、知識ギャップを強調することだからです。

つまり、従業員が知らないことを気づかせること、特に相手を不快に感じさせるようなフィードバックを行った時です。

人は一般的に自分の無知や限界に気づきません、特にあまり有能な人ではない場合です。そのため、他人からのフィードバックや助言は人を改善するために重要となるのです。

しかしながら、否定的なフィードバックは建設的でデリケートなやり方で提供される必要があります。人は一般的に称賛や感謝より、否定的な言葉を受け入れなからです。

特に、なんでも一人でこなす、個人主義者である人の場合に多く見られます。

例え話により、導く

他、従業員の学習文化を築く推進力は、あなたが自身が、マネジャーやリーダーとしてすべきことを、実施することです。

特に普段行っていることを説明することで、チームや組織の行動やパフォーマンスに強い影響を生みます。

その実行者が高い役職の人間であれば、あるほど、その行動は組織に広がりを見せます。組織の学習文化を解き放ち、知識好奇心を助長したいのなら、あなたが伝えたいことを、あなたが自身が実践すべきです。

同時にカントの哲学のようなもので、自分がしたくないことを従業員に指示しないことです。

人に困難なタスクを担当して欲しいのなら、似たようなタスクを自分が担当すること。例えば、新しいスキルを学ぶ、自分の主な業務とは関係のないことについて、任意的な手助けをする。

得意でないとしてもコンフォートゾーン以外のタスクを担うこと。少しの好奇心や規律を示すことで、あなた自身も改善し、他の人たちを駆り立てることができます。

あなたが、従業員の現状維持に疑問を抱き、もっと批判的になって欲しいのなら、あなた自身が秩序やルールに囚われないこと。

好奇心旺盛な人を雇う

トップマネジメント層の問題と伴に、私たちは適正な人材採用の重要性を落とし、研修や能力開発にフォーカスする傾向にあります。

しかし、実際は、人の特徴を直したり、変えさせるよりも、予防し予測する方が簡単なのです。つまり人材の採用が機能すれば、研修や能力開発の必要性は圧倒的に少なくて済みます。

人材の採用がうまく行けば、研修や能力開発はより効果的に実行することができます。それは、人間が持つもともとの本質を変えるよりも、潜在能力を強化する方が簡単なためです。

学習と好奇心も例外ではありません。もとより好奇心旺盛な人を採用し、彼らの興味と、担当する役割の調和を最大化すれば、学習するための彼らの意欲をあまり心配する必要ありません。

ありがたいことに、あるメタ分析の検証は、人が成人した後でも、学習や知識開発を行うための、個人の傾向を確認する性格の詳細なリストと、対応する測定表を提供しているので、そのような人を選出することも可能です。

また特徴を示す人の可能性を予測するよく確立された科学データが存在します。例えば、新しい経験におけるオープン度を測定する性格、不明瞭に対する許容度、クリティカルシンキング、知的好奇心のアセスメントです。

同様に、職業の特徴と組織文化に人の意欲と興味を調整することで、学習へのモチベーションだけでなく、パフォーマンスも増加させる傾向にあります。

まとめとして、あなたが従業員の好奇心や学習を助長したいのなら、組織の形式的な学習、開発プログラムに頼る必要はありません。

従業員の努力と正しい学習ゴールを連携させるため、肯定的な学習行動への強化と、建設的かつ批判的なフィードバック、あなた自身の好奇心見せ、ハングリーで高い学習能力がある人間を雇えば、あなたのチーム、組織により強い学習文化を創造することになります。