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【上司とうまく行かな場合】対処方法を学ぶ

FRUSTRATED EMPLOYEE BY BOSS

会社で成功するかどうかは、上司次第といっても過言ではありません。いい上司に巡り合えれば、成長も昇進も早いです。

組織に属している以上、実力だけで這い上がるのは、至難の業。残念ながら、これが現実です。

ただ、いい上司より悪い上司の方が多いので、自分自身も上司との関係を構築する作法を学ぶことが大変重要です。

ビジネス雑誌、Harvard Business Review ONPONTの記事を参考に対処方法を考えてましょう。

上司とうまくいかない場合の対処方法

✔上司に対して共感を表現する

✔内省により自分自身の問題を考える

✔一対一で上司と対話できる場を設ける

嫌な上司がついた場合

大手企業で働くStaceyは、担当しているIT関連の業務がすごく好きでした。彼女の上司が他企業に転職してしまうまでは。。。

新たな上司Peterは引き継いだチームのほとんど全員を嫌っているように見えました。個人の性格や能力のこととは関係なしにです。

彼はお高くとまっていて、マイクロマネジメントを行うくせがあり、そして彼の発案物ではないプロジェクトは、取り止める傾向にあったのです。

一年後、PeterはStaceyの同僚の多くを他の人間に入れ替えました。

StaceyはPeterの信頼を勝ち取ろうと努力しました。そして、積極的に彼のフィードバックや指示を求めることで、尊敬の念をアピールしたのです。

しかし、上司であるPeterは無反応でした。

Staceyの最大の努力にもかからわず、彼女は上司と関係をうまく構築することができませんでした。

数か月後、彼女はついに上司のPeterの問題について、人事部にアプローチすることに決めたのです。

しかし、彼女が手にしたのは人事部からの同情のみで、彼らはPeterに何らかの措置を与えることを望まなかったのです。

理由としては、Peterの部署のパフォーマンスは実質的に悪化したようすもなく、また、だれも苦情を申し立てたことがなかったからです。

この流れから逃げることも、変えることもできないことで、Staceyはストレスを感じ精神的に落ち込んでい行きました。そして、ますます仕事にも影響が出始めたのです。

そして彼女は、この状況を抜け出す唯一の方法が、大好きな会社を去るしかないと、懸念していたのです。

Staceyが経験した状況は珍しいことではありません。

Gallup社が実施した”State of the Global Workplace”の調査では、アメリカで働く人の約半分は、彼らの上司から逃げるために、キャリアの中である時、仕事をやめたことがあると発見しています。

この結果は、欧州、アジア、中東やアフリカでも同様あるいは高い数字を示しました。

同じ調査で、組織ゴールを達成するための社員のモチベーションや努力と上司のとの関係は、相関があることが分かっています。

◆現在、働いている職場に関心を抱いていると回答した人は、77%が上司と肯定的な関係を構築

◆あまり職場に関心がないと回答した人は、23%が上司と肯定的な関係を構築

◆全く職場に関心がないと回答した人は4%のみが、上司と肯定的な関係を構築

この結果には心配させられます。というのも、研究では、職場への関心度は、組織が成功するための推進力となることが分かっているからです。

Gallup社の調査によると従業員の内、わずか13%のみが職場への関心があると回答しています。

悪い上司の例を上げる

悪い上司の例として、たびたび上がられる苦情は下記の通りです。

-いじめ
-なまける
-話を聞かない
-非難をそらす
-情報をため込む
-決断から逃れる
-例え話しが貧しい
-部下を育成しない
-成果を横取りする
-マイクロマネジメント

こういった秩序を乱す行動は、だれも幸せにしませんし、非生産的です。

しかし、上司が犯した罪が何であれ、あなたと上司との関係を調整することは、あなたの重要な仕事の一部なのです。

これをうまく達成することは、あなたがどれだけ効率的かを見る指標となるのです。

上司に対して共感を表現する

最初のステップとして、上司が置かれている外部からのプレッシャー理解します。多くの上司は本質的に悪い人ではないことを覚えておきましょう。

彼らが持つ弱みが、外部からのプレッシャーにより悪化するのです。それが予期せぬ振る舞いにつながるの可能性があるのです。

そのため上司が、どのような行動をとるだけでなく、どうしてそのような行動を取るのか、考えることが重要です。

多くの調査では、共感を表現することで、上司と部下の難しい関係を改善するゲームチェンジャーになり得る可能性があると、示しています。

専門家のStephen CoveyとDaniel Golemanは、上司に対してうまく立ち回るために、コアな要素となる、心の知能指数を使う重要性を強調しています。

神経科学でも、その効果的な戦略を提案しており、人の脳の中にあるミラーニューロン(共感能力を司っている)は人の行動に報いるよう促す作用があるのです

結論として、あたなの上司に共感を表現しながら働けば、上司もあなたに対して共感を持つチャンスが生まれ、双方にとって利益となります。

あなたのことをサポートしない、あるいはあなたのことを嫌っている上司が、あなたに対して共感を示すのは、あり得ないと感じるかもしれません。

ただ、Golemanは、共感は学ぶことができると説明しています。
また、あなたが意識して共感を表現することで、他人の考えに対する認識がより正確になるのです。

某大手企業の営業マンのGeorgeは上司であるAbby氏を満足させるため、尽力していました。しかし、その努力は無駄に終わったのです。

Georgeは上司のAbbyの配慮のなさや、サポート不足にイライラしていました。彼の同僚が、Abbyの立場を想像するようアドバイスするまでは。

Georgeは、Abbyの上司が、達成不可能なストレッチゴールを設定するなど、厳しい人柄で有名なことを知ったのです。

そしてGeorgeは、その現状を把握した時に、Abbyが意図的に彼を無視していた訳ではないということを、悟ったのです。

一度に複数の重要な戦略をリードしており、Abbyは単に彼をサポートする時間がなかっただけなのです。

意識的な習慣かもしれませんが、仕事以外の場所で共感を示すことが、一番良い方法です。

Georgeのケースの場合、Abbyと重要なクライアントと伴にシンガポールに出張に行った時に、共感を示す場がありました。

初日の夜、Abbyとのディナーの最中に、担当している中国との新ビジネスが順調かを聞くことで、彼女が感じているプレッシャーを開放するよう慎重に問いかけたのです。

Abbyは彼女のストレスとフラストレーションをシェアすべき機会と認識し、お互いの共感を表現することで、二人は満足のいく仕事上の関係を気づくことができたのです。

結果、Georgeは、彼が注目されていなくとも、あまり心配することはなくなり、そしてAbbyは彼の抱える問題を聞いてくれる準備があると感じ始めたのです。

自分に原因がないかを考える

次のステップはあなた自身に注目することです。上司とうまく行っていない人を見ると、ほとんどの場合、その問題の一部は彼ら自身にあるのです。

彼らの行動自体が、上司から認識されにくく、価値を生んでいることが分かりにくい状況を作っているのです。

これは耳が痛いことですが、あなたが行っている正しくない方法を認識し、何であるかを理解しなければなりません。必要に応じて修正すれば、上司との関係を救済できる可能性があるのです。

まずは、内省により自分自身の心のはたらきや状態を確認しましょう。できるだけ客観的に、上司から受けたことのある批判を考えるのです。

◆どの分野にて、改善が必要か

◆どのような行動が批判を生んでいるのか

◆どのような結果が相手をイライラさせるのか

◆どのような性格が上司との衝突を起こさせるのか

人は、自分に対して権威ある人との関係をずっと引き継ぐ傾向にあります。例えば、嫌な上司を見るたびに、小学生の頃あまり好きでなかった学校の先生を思い出したりします。

このような感情の転移を表面化させることで、人はそれを修復するステップを踏むことができる、そして過去の苛立ちを現在の状況から分離させ、上司の言葉を肯定的な見方で受け取ることができるのです。

次に、上司とうまくやっている同僚を観察し、助言を求めるのです。そして、上司の好み、特異な行動やホットボタンを把握してください。

そして、上司に対して違ったアプローチを行うためのヒントを得るのです。慎重に質問内容を構築してください。

なぜ上司はいつも、私たちの話しをさえぎるのか?と同僚に質問するのではなく、なぜあなたは、上司に対して話すタイミングを把握できるのか、聞くのです。

また、同僚からのフィードバックを得られるトレーニングプログラムも有効です。上司との関係で悩んでいたTomの話しになります。

自分の評価が良くないことに疑問を抱いているTomですが、同僚からのフィードバックにより原因が分かったのです。

それは、上司に対する彼の報告がすごく曖昧なもので、手際の悪い仕事をしているように感じさせるということでした。

これが、上司がトム氏のパフォーマンスに不満を持っていた原因でした。そこで、同僚と伴に、プレゼンのリハーサルを行ったり、全体的なゴールを集約し、改善を図りました。

結果、上司からの評価は大きく好転したのです。

仮に同僚のフィードバックでも改善しない場合は、直接、上司にあなたが抱える問題について聞いてください。ただし、繊細なやり方でアプローチしてください。それは、

質問の枠組みは肯定的なものでなければなりません。私の何が悪いのか?と聞くのはなく、あなたの目標を達成するために、私の行動をどのように改善すればいいでしょうか?

という具合です。質問する時は、助言や教えてを求めているという、あなたのポジションを明確なものにするのです。

お互いが変わるための機会を作る

上司との関係に問題があるのは、あなただけでないという結論に至れば、上司に対してうまくコミュニケーションがとれていないと、オープンに話すべきです。

そして、この状況を是正したいと言うのです。

機会があるのなら、フランクな話し合いの延長線上の中で、これをトピックに加えることもできます。

フランス人のJeanneが、イギリス人の上司のRichardと顧客を訪問した時の話しです。その会議では、二人は顧客からひどい仕打ちを受けたのです。

この会議の後、二人は何が問題だったのか、意見交換をしました。ここで、Jeanneは、上司に対するフラストレーションを説明したのです。

話し合いにより、二人はどのようにして関係を改善するか、見つけ出しました。

また多くの専門家は、だれにも邪魔されない場所か、あるいはその場を立ち去るのが難しいようなプライベートな場所で、話し合いを実施することを提案しています。

お互いが、安全な場所にいると感じることが重要です。

上司に、前もって回避することができない難しい話しになる可能性を伝えます。個人の問題とだけ伝えてしまうと、上司は他の緊急ごとを見つけ、話し合いから逃げてしまうかもしれません。

そしていざ対話を始めると、上司は、あなたの不満に気づいていないのが分かるかもしれません。

例えば、会議中、Jeanneは上司のRichardが彼女に意見を求めないことに不満を持っていました。

二人で話し合いの場をもったところ、Richardは、ただ単に皆の前で彼女を困らせるような質問をしたくなかっただけであり、彼女を黙らせるような意図は微塵もなかったということが分かりました。

上司への反乱を検討する

あなたの行動を変えても、また上司との対話を設けても、そして同僚もあなたと同じように感じているのなら、人事部か、上司の上司に問題を報告することを考慮すべきです。

ただし、このやり方を実施するには、ずさんな管理により組織が苦難している問題について、上司の責任を証明する十分な実証を必要とします。

したがって、あなたは企業に対して、正当な信頼できる脅威の可能性を証明する準備をしなければなりません。

上司の否定的な影響や不適切な行動について、企業規則や人事ガイドラインを侵害している例や目撃者の証言と伴に、書面での証拠が必要です。

説得できるデータが不足している場合、人事部は協力しないでしょう。ほとんどのケースでは、上司側に味方します。

Mariaのケースでは、人事部に彼女の上司の問題を報告したところ、その問題を追及することを拒み、上司を受け入れるのはMaria次第あると提案したのです。

なぜなら、その上司は自分をアピールすることが、ものすごく上手で、逆にMariaに問題があると人事部を説得してしまったからです。

こういった話しはよくあることで、上司に対して十分な証拠を持たないまま、人事部に報告し、多くの部下が最終的に職を失ってしまうのです。

反乱や内部告発は、あなたの将来の仕事にダメージを引き起こす可能性があります。人事部に苦情を申告することは、したがって、絶対に最終的な手段とすべきです。

時間が解決してくるのを待つ、あるいは次に進む

これらのプロセスを踏んでも、上司との関係を改善できないのであれば、残念ながらあなたができることは限られています。

こういった場合、多くの人は仕事をただこなすようになるか、上司との接触を最小限にしようとするのです。

上司が他部署に移動したり、会社を去る可能性はいつでもあるので、あなたは期限を決めて、時間を稼ぐのです。

ただ、そういった状況を続けてしますと、幻滅したり、つらい思いをすることが多く、精神的に病んでしまう可能性もあります。したがって、見極めが非常に重要です。

まだ雇用されている間に、転職を模索するのが、いい解決策です。履歴書を強化し、同僚からの推薦状と伴にヘッドハンターにコンタクトをするのです。

悪い上司を持ったのはあなたの責任ではありません、ただ彼らと一緒にいることを選ぶのは、あなたの責任です。

これは最終的に、冒頭にでてきたStaceyが選択した道です。リサーチを通して、他の企業に転職することを決めたのです。

興味がある仕事を見つけるのに、時間はかかりませんでした。数か月後、もと同僚からPeterは退職したと教えられたのです。

表向きは彼の意志で会社を去ったということになっていますが、トップマネジメントから退職を迫られたようです。

多くの優秀な部下を失ったことが原因とのこと。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。