アメリカ在住10年となり、生活にもすっかり慣れてきたかなと思いたいところですが、まだまだ面倒と感じることが多いです。その内の一つがクリニックや病院にかかるとき。
40歳を過ぎると、若かった時のように暴食したり、激しいスポーツで体を動かしたり、夜遅くまで仕事をしたりしているとだめですね、すぐに体調が崩れます。
慣れ親しんだ日本と違い、文化、言葉、習慣が違う異国の地で生活していると、ストレスを感じる機会も自然に増えるので、なおさらです。
そして、異国の地で暮らしている中で体調が崩れると、精神的にもつらくなってしまいます。ただ、問題はアメリカで病院やクリニックに行くのって割とハードルが高いです。
日本では、風邪をひくと予約なしで病院やクリニックに行って、診てもらい薬をもらうというのが、普通の流れです。
医療費が高いアメリカでは、単なる風邪ごときでは病院には行きません。ドラッグストアで薬を買って、自宅療法で治します。
また、緊急度や重症度が高い場合は救急に行けばいいのですが、高額な医療費を取られます。
依然、保険未加入者が多くいるアメリカですが、アメリカ在住の日本人は、しっかりと医療保険に加入しているので、保険がカバーしてくれるかと思います。
ただ、実費となる額は保険の契約内容次第です。
今回は、アメリカ暮らしの中で私が実際に病院にかかった経験談3つをお話しします。
ひどい腰痛
35歳のときです。朝、急に腰が痛くなり、歩くのもつらい。座ることも大変。一日様子みたけど、よくなる気配なし。
まずは、加入してた海外渡航保険に連絡し病状を伝え、そして病院の救急に行くよう勧めらました。すぐにタクシーをつかまえ、病院に向かいました。
症状が重く、診断がすぐに必要な場合は、一般窓口ではなく救急センターになるのです。。
救急専用の入り口から病院入ると、すぐに受付けと待合室があったので、そこで手続き開始。すぐに、救急センター内に通されてベッドに横になりました。
思ったより対応が早く、スムーズだったので自分が抱いていた印象や聞いていた話しと違うと思っていました。そこに、病院スタッフが登場。
症状だけでなく、身分証明や家族のことを聞かれました。どうやら看護師ではなく、経理関係のスタッフのようです。
そうなんです、患者に診療費の支払い能力があるのか、先に調べていたのです。患者が苦しんでいても、医療保険の加入有無の確認が優先という都市伝説はどうやら本当だったのです(笑)。
当時、私が加入していた渡航保険は日本の保険会社のもので、アメリカでは全く無名。この経理スタッフは私の医療保険名を聞いただけで、こいつは支払い能力がないと、判断しそうでした。
そこで必死になり、保険会社に電話させてもらうよう説得し、この経理スタッフと保険会社を電話で直接話させて、やっと理解してもらいました。
腰が痛いのに本当に勘弁してほしい、と心の中で叫んでました。その後、看護師が部屋に入って来て、病状を細かく聞かれました。
そして、医師の診断という順になります。腰のレントゲンを撮り医師が確認。運よく大きな問題は発見されず、薬を飲まされ、しばらくベッドに横になっていると徐々に腰痛が緩和され、歩けるようになりました。
救急に入ってでてくるまで、計2時間ほどで無事に帰宅することができました。
費用は病院が保険会社に直接請求するので、その場での支払いは何もありませんでした。
その後、病院で薬を処方してもらい、近くのドラッグストアで薬を購入し、服用し完治しました。アメリカの薬は効果が強いです。
これが人生初めてのアメリカでの救急センター訪問での出来事でした。いやー面倒でした。
でました、血便
年を取るにつれて血便を経験する人も多いとは思いますが、私もそうです。急に腹痛となり、トイレに駆け込むと、ありました血便。41歳の時です。
ちょうど仕事のストレスがマックスで、その影響かなと思いながらも不安は増すばかり。
ネットで検索すると結構、怖い話しがでてくるんですよね。また、異国の地で暮らしているということで、ネガティブマインドいっぱいです。
翌朝、近くの病院の救急センターに行くため、事前に保険会社に連絡し症状説明。私は現地の保険に加入しておらず、日本の保険会社のものに加入。
そのため、事前にこういった連絡作業が必要になるのです。は~面倒くさい。
救急センターに到着後、すぐに受付でチェックイン。さいわいにも、病院はすいており、スムーズにベッドイン。ありがたい。
ちなみに金曜日や休み明けの月曜日の午前中は大変混雑しますので、ご注意を。
そして、看護師が来て病状確認。その後、医師が来て診断。いつもの流れです。
この時は、血液検査のため、血液採血。そして、血便を確認するため、お尻チェック(ご想像にお任せします)。いたい。。。。
1時間ほどベッドで待っていると。スタッフがベッドごと私を、ペットスキャン室に運びました。
そこで、ペットスキャンによる内臓チェック。15分くらいで終わりました。そのままもとのベッド、部屋に戻り、待つことさらに2時間。
ペットスキャンの検査結果について医師から説明を受けました。不安でしたが、何も悪い病気は確認されず、無事帰宅。ひと安心です。
支払いは前回同様、病院が保険会社に直接請求するため、その場での支払いはないもなし。
今回は、病院到着から帰宅まで5時間ほどかかりました。疲れた~という気持ちでいっぱいでした。
もも外側から腰にかけて、ひどい痛み
またか~と思いつつ、様子を見ましたが、全くよくならない。歳を感じる。自宅のベッドで横になっても痛みは緩和されませんでした。逆に痛くて寝れない。
そして、椅子に座っても痛くて、どうすることもできない状態。また、救急センターに行こうかと考えていましたが、外はコロナパンデミックな真っ最中。
アメリカ国内は大騒ぎで、マスクの重要性の認識も甘く、ガイドラインもなく混乱中。
こんな中で、救急センターに行き、そこにコロナ感染者がいたら大変です。それを家に持ちかえり、家族に感染でもさせたら、大事。
どうしようかと迷っていましたが、痛みがひどいので、とりあえず行きつけのクリニックに電話しました。
受付担当者が電話にでて、30分後に先生が折り返し電話するので、番号を教えてくれと言われました。
そうなんです、この柔軟性はすごい。対面での診療ができないため、すでにオンライン診療を開始。電話で診療してくれるのです。
その後、先生に病状を説明し、薬の処方箋を書いてもらいました。また、フィジカルセラピーも紹介してもらい、その日のうちに電話でアポをとりました。
フィジカルセラピーも対面診療ができないため、なんとオンラインで体のストレッチ方法を指導いただきました。おかげさまで、徐々に回復。
斬新でしたが、フィジカルセラピーは対面の方がいいです。
また、オンライン診療でも対面販売と同額の医療費がかかった次第です。このあたりは、さすがアメリカ。お金はとるだけ、とる。
他にも病院に関する経験談は多いですが、今回はここまでにします。
健康面で不安のある方は、まずは近くのクリニックでかかりつけ医を見つければいいと思います。
何かあった場合、電話でも対応してれます。例えば、特殊な診断が必要な場合は、診断機器や専門の先生がいる病院での診察が必要なるかも知れません。
その場合は、下手すると数か月先の予約になることもあります。
緊急度が高いのであれば、やはり救急センターに行くことをお薦めします。
ただ、費用はとにかく高い。
異国の地での生活はストレスも多いかと思いますが、体には十分に注意して過ごしてください。元気があれば、なんとかなります。
最後までお読みいただきありがとうございました。