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【海外在住】妻を扶養に入れる

現在、妻と子供2人と一緒にアメリカに住んでいます。妻はアメリカ国籍です。私は日本国籍で、日本企業の駐在員としてアメリカ子会社にて勤務しています。

少々、他の駐在員と異なり、日本の社会保険に加入し、厚生年金や健康保険を支払っています。アメリカ現地ではSOCIAL SECURITYに加入していません。所得税は支払っています。

妻はフルタイムで働いていましたが、1年半ほど前に、家庭の事情からパートタイムに切り替えました。年収入は数万ドルから数千ドルに下がりました。

そしてふと考えました。妻を扶養(第3号被保険者)に入れることはできないか。第3号被保険者となっていた期間は、国民年金保険料を完全に支払ったという扱いになるため、加入するメリットは非常に大きいです。

今回は、妻を扶養(第3号被保険者)に入れるまでの手続きについて紹介します。

国民年金加入の主要なパターン

  • 第1号被保険者;営業、学生など。私も大学生の頃、支払っていました。
  • 第2号被保険者;会社や役所に勤める厚生年金加入者。
  • 第3号被保険者;第2号被保険者に扶養される配偶者。サラリーマンの妻などが加入します。

現在、私は一般企業に勤め、厚生年金に加入している第2号被保険者となります。自営業者に扶養されていても第3号被保険者にはなれません。
サラリーマンであるメリットがこんなところにあったとは知りもしませんでした。

第3号被保険者の年収要件

第3号被保険者になるには収入の上限があります。年間収入が130万円未満です。60歳以上である場合または障害厚生年金を受けられる程度の障害がある方の場合は年間収入が180万円未満になります。妻の年収は数千ドルなので、ここはクリアです。

他にも年間収入130万円未満の要件には「扶養者(被保険者)の収入の半分未満であること」とありますが、これもクリアです。私の年収は妻の倍以上あります。

ただ、年収が130万円未満の場合でも、下記の要件を全て満たす場合、自分で社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入しなければならないようです。
106万円の壁と呼ばれているようです。これがアメリカでも適応となるか、定かではありませんが。。。

週の所定労働時間が20時間以上
雇用期間が1年以上見込まれること
月額賃金が88,000円以上(月額賃金8.8万円×12カ月=年間約106万円)
学生以外

海外在住の場合

加入条件が厳しくなり、日本国内に住所を有する(住民票がある)ことが要件として追加されたようです。

留学生や海外赴任に同行する家族等の日本国内に生活の基礎があると認められるものについては国内居住要件の例外として、被扶養者(異動)届または第3号被保険者関係届を届出すると、被扶養者の認定が可能となります。(日本年金機構ホームページより抜粋)

その中の条件として、外国に赴任する被保険者(国民年金第3号被保険者を扶養する国民年金第2号被保険者を含む)に同行する者とあります。
私の場合、妻も同行してアメリカに来たという、位置づけになります。

海外在住で扶養となる条件はクリア。

実際の必要書類

一通り、確認後、本社の人事部に連絡し対応をお願いしました。
健保経由で厚生労働省に確認するため、時間を要すとありましたが、数日で返答がありました。

海外在住者の認定が厳しくなったいるため、場合によっては認定されない可能性もあるとのことでした。

何度か人事部とやり取りをし最終的に必要だった資料は下記のとおりです。

1.健康保険被扶養者異動届;人事部に原本を送付

2.健康保険被扶養者申立書;人事部に原本を送付

3.国民年金第3号被保険者関係届;人事部に原本を送付

4.収入見込み証明書;私が作成し、妻の勤め先に署名をもらった。人事部に原本を送付。

5.年収が確認できる書類;私が作成し、妻の勤め先に署名をもらった。人事部に原本を送付。

6.アパートの契約書;私が翻訳し、署名。人事部に原本を送付。

7.政府からのタックスリターンのフォーム;確定申告を行ったW-2フォームのコピーを提出。私が翻訳し、署名。人事部に原本を送付。

8.運転免許証;コピーを送付。

9.戸籍;3か月以内のもの。日本に住む両親に連絡し、メールでコピーを送ってもらった。

6,7,8は妻と私が同居していることを証明するために、必要となった資料となります。
現地の大使館で在留証明書をもらえれば、同居を証明できますが、私の場合、妻がアメリカ国籍のため
在留証明書には記載されないということが分かったためです。

翻訳はすべてのページではなく、同居していることが分かるページのみでokでした。

5の資料は、扶養に入れる日を遡るために必要でしたが、収入はゼロではなく、多少なりとも発生する予定のため、遡ることはできませんでした。
国民年金第3号被保険者については退職日の翌日まで遡ってもらえると、聞いたことがあったのですが。。。
このあたりの条件は、健保担当者の判断により変わるのでは?という印象を持ちました。

妻が扶養として認定される

必要書類を人事部に提出後、一週間以内に妻が扶養(第3号被保険者)として認定された旨、連絡がきました。即日からです。

必要書類を集めるのに数週間を要しましたが、認定は早くて驚きました。さすが、日本。

ちなみに、第三被保険者として国民年金に加入(支払いなし)することが第一目的だったため、なぜ、人事部は健保に資料を提出するのだろうと疑問でした。

調べてみると、「健康保険の扶養」と「国民年金第3号被保険者」の要件は原則同じになるので、国民年金についても保険料負担のない第3号被保険者になれるとのことでした。 なるほど、納得です。

最後に

第3号被保険者として国民年金を積み立てることができる期間は、本人が20歳から60歳になるまでです。

また、本人が60歳になっていなくても、配偶者が65歳になれば原則として第3号被保険者は終了となり、第1号被保険者に移行します。

40年間すべて第3号被保険者期間だった場合、もらえる年金は基礎年金満額の年額78万100円(2019年度)なので、当然、妻もサラリーマンとして厚生年金に加入してもらった方が、年金額は大きくなります。

このあたりは、子育てとのバランスもあるので、パートナーとよく話しあった方がよさそうですが。

最後までお読みいただきありがとうございました。

梅木